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背伸びをしていた高校時代の恋

背伸びをしていた高校時代の恋私が高校一年のときに知り合い好きになった女性は、ちょうど一回り年の離れた大人の女性でした。

出会いはたまたま行ったライブハウスで、出演者として歌っていたのが彼女だったのです。

音楽が大好きなのでライブハウスにはよく足を運んでいましたが、彼女の歌声には特に引き込まれ、もっと彼女の事を知りたいと思い、出演終わりの彼女に真っ先に声を掛けました。

初めて話したときは名前位の自己紹介しかできませんでしたが、彼女の出演するライブには必ず顔を出すようになり、五回目のライブのときに初めて連絡先を交換できたのです。

しかし、一回りも上の女性から見れば私はまだまだ子供っぽさが残っていたのか、弟のようにしか扱ってもらえず、毎回少し残念な気持ちで家まで帰っていました。

服装を大人っぽくしたり、デートに誘っては大人びた言葉を使ってみたり、当時の私ができる精一杯の背伸びをして彼女に会っていたのです。しかし、私の恋はあっけなく終わりを迎えました。彼女が音楽の勉強をするために、アメリカへ行く事になったのです。

最後のライブの日、私は彼女と二人きりになる事ができ、ずっと言えなかった想いを告白するために何度も口を開こうとしたのですが、結局言えないままライブの時間が迫ってきました。

『もう会えない』と心の中で考えながら、ライブハウスに入ろうとする彼女に向かって私は無意識に「ずっと好きでした!」と叫んでいたのです。

周りに沢山人がいましたが、そんな事は気にならず彼女の口がありがとうと言ったのを見届けて、私は涙を隠すためにライブハウスへは入らず帰りました。

結局、最後のライブを見ることはできませんでしたが、彼女の最後に見た顔が笑顔だった事で私の失恋は、今でも大切な思い出として残っています。

カテゴリー:忘れられない恋

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